
| ■ 2005年 10月 8日 (土) 生活安全対策特別委員会県外調査 |
![]() 【1】調査日程 《1》10月5日(水) 〈1〉調査先 @大阪市・・・国土交通省近畿地方整備局 ■近畿地方整備局の概要 ・平成13年1月の省庁再編で建設省近畿地方整備局と運輸省第三港湾建設局が統合し、国土交通省近畿地方整備局が誕生した。建設部・河川部・道路部・港湾部・用地部等の都市基盤整備に関する事業を行なっている。福井・滋賀・兵庫・奈良・和歌山県・京都・大阪府と三重県の一部が管轄である。 ◎整備局の防災・危機管理の強化への取り組み @防災・危機管理事業への迅速な対応 A災害時の迅速な情報の収集、伝達の強化 B災害対策用機械の整備、災害時の派遣等の調整 C近畿情報ネットの整備 D災害発生時の情報通信機器の整備、派遣等の調整 E災害当の対処能力力向上のための訓練や研修、研究会等の実施 F教育機関等と連携した防災教育の取組強化 G関係機関、地方自治体、研究者、マスコミ、NPO、関係業界団体等との連携 ![]() ■東南海・南海地震に関する取組状況、風水害対策の概要について ◎課題・・・近畿地方の低平地の洪水氾濫区域内に人口79%、資産の91%が集中しているなど、災害に対して脆弱な地域である事や、東南海・南海地震等の危険性を踏まえ、阪神・淡路大震災の教訓を生かしつつ、府県を越えた広域防災への取り組みを推進し、風水害・雪害等さまざまな災害に強いまちづくり、地域づくりを進める必要がある。また、住民の危機意識の向上を図る必要がある。 ![]() ◎地震について ・海溝型地震(プレート境界型地震)・・南海トラフ,東海地震,東南海・南海地震 M8クラス多いアのものが多い、周期的に発生し被害が広域で、津波を伴う ・内陸型地震(活断層型地震)・・近畿の7断層、上町、有馬〜高槻、生駒・京都盆地〜奈良盆地・三方〜花折・三峠〜京都西山・中央構造線、他 いつどこでどの程度の規模で発生するか不明確であり、M7クラスのものが多い ◎東南海・南海地震の特性について 1)広域的な震源域 震源域は、東海、東南海・南海それぞれの震源域に別れるが、これらを同時に震源として発生する場合と、複数の震源がタイムラグを持って発生する場合がある。 2)発生は周期的 100〜150年の周期で確実に発生する。 3)長周期の揺れ 阪神・淡路大震災と異なり、長周期の揺れが想定される。わが国の大都市は、このような長周期の揺れの経験がほとんど無いため、高層建築物や長スパンの構造物の影響等に懸念がある。 3)大津波の発生 所によっては10Mを超えるような高さの津波が数分のオーダーで来襲する。津波は周期的に何度も来襲し、第一波が必ずしも一番高いわけではない。 ![]() ■今後の防災・危機管理の方向性 1)ソフト対策とハード整備が一体となった減災体制の確立 ◎ハード面 @必要な施設の着実な整備 A壊滅的な被害を生じない施設(落橋しない橋、破堤しない堤防等) B復旧、復興のしやすい施設整備(リダンダンシー、バックアップの確保) ◎ソフト面 @広域連携(国ー自治体) A適正な土地利用(土地利用規制) B情報収集と伝達、防災教育 (関係機関、自治体を含めた情報ネットワークの充実、防災教育) 2)多様な整備手法の導入、既存施設の有効活用、管理の高度化 ![]() 【意見交換】 ・今年の台風被害で、一つの問題となった河川管理とダム管理のあり方について、近畿地方整備局もダム管理に関しては操作規則に基づいて対処している。また、事前放流については、予想システムの確立は難しいうえ、予測の成功、失敗により住民に迷惑をかけると困るので、住民との十分な協議と合意が必要である。一部には、ダム不要論もあることは事実である。 ・昨年の台風被害で、由良川のバス事故で天井に避難した映像のように、道路管理者と火炎管理者の連携が上手く行かなかった事で、情報の共有化を図っている。 ・防災訓練は、実際の生活の場からどうやって逃げるかを訓練して、避難所までの時間を計り検証できたので有意義だった。 ・一部の大都市では、スーパー堤防を整備している。高さが10m、底辺が300mの長さになり、その則面に家を建てる。莫大な費用がかかり財政的に全国に事業には難しい。 東南海・南海地震に関する取組,台風などの災害に対しても調査しました。地震は、30年間の間に確実に発生すると予測されていますので、家財道具の転倒防止や避難場所や避難経路の確認を個人の責任として行なう必要があります。 また、台風は、情報を早く掴み、家屋の倒潰や水害等に遭わないためにはどうすればいのか常日頃から考えなければなりません。 行政は、国、県、市町村との連携、つまり関係機関の職員同士が日頃から電話先で顔が見える連携を取っていただく事が災害に対して迅速な対応が出来ることだと考えます。 また、住民に対して迅速で的確な情報を伝えるために、パソコンや携帯電話のメールの活用やマスメディアとのより一層の連携なども必要となります。 |
| ■ 2005年 10月 9日 (日) 第2弾 生活安全対策特別委員会 県外調査 |
![]() 【1】調査日程 《2》10月6日 〈1〉内容 @兵庫県宝塚市・・・宝塚市ボランティア活動センター ■宝塚市の概要 1)人口 22万1300人 約87,000世帯 2)特徴 年間800万人の観光客が訪れる。「歌劇と温泉のまち」で、かまどの神様の「清荒神清澄寺」など古い歴史と寺社仏閣数多くある。山本の植木産業は数百年の歴史があり、伝統的植木生産地域として全国的に知られている。 3)震災と復興 阪神・淡路大震災では、甚大な被害により阪急宝塚駅近くでは震度7を記録。全半壊家屋は約13000棟を数え、118人の尊い命が犠牲になった。 ![]() ■宝塚ボランティア活動センター ・宝塚市社会福祉協議会が進める各種事業のうち、ボランティア関連の事業を受け持っている。ボランティア活動の総合拠点として相談・コーディネート業務を推進しており、平成14年2月に現在の場所に移転した。 近年のボランティア活動・市民活動の広がりや社会福祉を取り巻く環境の変化に対応し、センター支援の枠組みの見直し検討をボランティアや市民を交えて進め、大幅な見直しを行なった。mた、宝塚ボランティア連絡会や宝塚NPOセンターと、お互いの理解と連携を深め、目的を持ったネットワークを形成する事で、よりきめ細かなボランティア活動支援が出来るようになった。 ◎財団法人 プラザ・コムについて ・ボランティアセンターをプラザ・コムが維持管理しています。この敷地、センターの建物は、個人の篤志家からの寄付にて建設されました。 ・ボランティアの相談やコーディネート等は、宝塚社会福祉協議会・ボランティア活動センターの職員が担当します。しかし、実際の「ぷらざこむ1」の運営は、利用者の人たちによって構成される「利用者運営員会」によってなされ、利用の仕方等について決められます。「ぷらざこむ1」は、利用者の手によって作り上げていく「ボランティアセンター」です。 ![]() 1)ボランティア活動センターの役割 @コーディネート機能・・・ボランティアに関する相談、ボランティアのつなぎ役 Aネットワーキング・・・各種団体やグループとの連絡調整、災害時のボランティアネットワーク B情報提供・・・ボランティアに役立つ情報の提供、ボランティア保険の窓口 C人材育成・・・講座、堅守の開催、ボランティアの啓発活動 2)施設 @各コーナー(情報機器・チラシ・掲示・ロッカ・図書・印刷・喫茶等) A活動スペース B工作室 Cレストラン等 ※基本的には、1階の活動スペースは誰でも、いつでも自由に使えるスペースです。 そして、利用者が使った身の回りの場所は掃除機などを使い掃除するのが原則です。 ■自主防災組織 『自分達の街は自分達で守ろう』 1)宝塚市の自主防災組織の結成状況 @全世帯数 86,819世帯 A自治会数 268自治会 B結成組織数 197組織(212自治会) ■災害時の住民への情報伝達・収集法について 1.広報車 2.テレビ・ラジオ(FM宝塚)・ホームページでの広報 市民に「把握して欲しい情報サイト」で、地域別の雨量実況などの情報が見れます。 3.安心メール(今年4月スタート)・・・携帯電話のメールアドレスを登録しておくとホームページの更新ごとにメールで知らせてもらえます。 ![]() ■課題 ・災害時に、個人情報の取り扱いに困っている。 ・消防団の組織がしっかりしている地域はボランティア等との連携がとりやすく、救助や復旧が助かるが、都市部では、消防団の組織化が難しく、災害時の救助活動や復旧にボランティア等との連携が出来ない。 ・行政と市民との役割を理解して自らが考え、行動して、ボランティア活動に取り組むことが重要である。(ボランティア保険(500円)に加入して活動に参加する姿勢) ・毎年や何年か毎に災害が起こる地域であるならば、安心して暮らせる場所なのかを考えないといけない。 ・阪神・淡路大震災により、自然災害に対しての備えや危機意識はかなり高まり、また、ボランティア活動も活発になりました。しかしながら、大災害から10年が過ぎ、そのような意識にも温度差が生じ、危機意識の啓発と醸成、継続性を保つ事の重要さと難しさ。 ※発生直後の人命救助について 1.自助 70% 2.共助 20% 3.公助 10% ・市民の一部には、確実に行政職員への感謝の気持ちが芽生えてきたようである。 【意見交換】 ・人命救助等は、常日頃から協会や団体と協定を結んでいる。また、JRた宝塚駅の脱線事故のように協定があるなしに関わらず、災害や事故になれば自主的に各企業や住民が救助に参加する。 ・復旧と応急対応区別して対応している。 ・災害ボランティアのコーディネートは、災害時に毎日、ミティングを行い対策本部と地元民生委員等の方々と話し合いをし日々の活動を決めていく。また、対策本部とボランティア組織が同じ場所で活動した。 ・災害時の行政に対しての不満などは、一生懸命にやっている事を態度で見せて、情報の全てを公表して理解してもらう。 ・日頃から、自治会がしっかりと組織化されていれば対応が上手くいく。よそからの新しい人は自治会に入りづいので、自治会とは別の活動として地域コミュニティ作りが必要である。 ・学校等の耐震診断や耐震化が遅れている。 |
| ■ 2005年 10月 10日 (月) 第3弾 生活安全特別委員会 県外調査 |
![]() 【1】調査日程 《2》10月6日 〈1〉内容 A兵庫県赤穂郡上郡町・・・兵庫県西播磨総合庁舎 ■西播磨総合庁舎の概要 1)敷地面積 4,2ha 2)庁舎棟 鉄骨構造2階建 延べ床面積 8,724u 3)事業費 約52億円(建設費約38億円 用地費 約14億円) 4)供用開始 平成14年7月29日 5)収容組織 @西播磨県民局 企画調整部・上郡県税事務所・県民生活部・地域振興部・上郡農林水産振興事務所・上郡農業改良普及センター・上郡土地改良事務所・県土整備部・上郡土木事務所 A西播磨教育事務所 ![]() ■環境への配慮事項 ☆太陽光パネル 庁舎の年間消費電力量(40万kWh)を20年間保証することを条件に公募を行った太陽光発電システム。発電出力は、自治体では国内最大規模となる506kWです。汎用の結晶系モジュール約4,300枚は全て同型、同容量のものを採用することにより、低コストを達成し、他自治体への導入事例として普及促進性に優れています。 ![]() 太陽光発電システム概要と特徴 兵庫県が率先して行うクリーンな自然エネルギー活用の先駆けとして、地域における県政展開の拠点として平成14年7月末に開設した西播磨総合庁舎に、大屋根等を利用した国内最大級の太陽光発電を導入しました。 ● 消費量=発電量 西播磨総合庁舎は、環境負荷の低減に配慮した「グリーン庁舎」として建設されており、庁舎内で消費される電力量(40万kWh/年)すべてを、太陽光発電システムによりまかなうことにしました。これにより、年間、約264t-CO2の二酸化炭素抑制効果や、73haの森林と同じ二酸化炭素吸収効果があります。 また、システム建設に際して、性能(40万kWh/年以上の発電量を20年確保)を規定した発注としました。そのため、毎年継続的に発電量等を実測、検証することにしています。 ![]() ● 優れたデザイン性・経済性 庁舎棟は2階建て分棟方式で、両側の棟を大屋根でつなぐ構造としています。庁舎大屋根に太陽電池をストライプ状に配置することにより、シャープで美しいデザインを形成しています。 また、メーカー標準品の太陽電池を使用し、大屋根勾配なりに簡易架台で設置することにより、建設費の低減を図りました。 ![]() ● 普及促進の推進 庁舎大屋根上に展望ブリッジを設置しており、そこから庁舎大屋根や車庫棟の太陽電池を身近に見渡すことができます。 また、庁舎内に環境情報コーナーを設けて、大型プラズマディスプレイ(50インチ)により発電状況や環境保全効果などを数種類の画面(来庁者がボタン操作可能)と音声説明でわかりやすく説明しています。 このシステムは、一般家庭の約120軒分と同等の発電能力がある。太陽光パンネルの価格は、1枚4万円、年一回水拭きで清掃する。 ☆雨水利用システムについて 1)大屋根に降った雨水は、雨水沈砂槽に貯め、その上澄みが雨水貯留槽に入り、容量を超えたらオーバーフローして放流する。 2)雨水貯留槽の要領は、約550tです。トイレ洗浄水等の雑用水は1日当たり約35tで、約16日分の容量がある。 ・容量のうち50t分は歳が字の非常用雑用水として、平常時は使用しない。 ![]() ☆庁舎の木質化について 1)県有施設の木質化 ・兵庫県は「県有施設における木材利用の推進に関する基準」を定め、木材利用を進めている。本庁舎の内壁、備品、調度品、外構部材に木材を利用している。 2)環境配慮 ・環境に配慮した庁舎とするため「グリーン庁舎計画指針」に基づき設計された。その中で環境負荷が少ないエコマテリアルとして木材使用が勧められている。 3)県産材の利用促進 ・播磨科学後援都市は。「森林王国」と言われる宍栗市が近く県産木材を利用し、木材利用のモデルとして設計された。 4)マスターアーキテクトによる提案 ・庁舎の外周に杉間伐材を編成材に加工した木製ルーバーを設置するように提案がなされた。 ![]() ☆庁舎の特徴 @外部側は高さ90cmの腰壁があり、その上から天井まで全て窓になっている。 Aコンコース、廊下側は床から天井まで全て窓になっている。(二面採光) B執務室の妻側は、スチールパネル又は杉板張りの壁になっている。 C床は全てOAフロアーで、天井は全て岩綿吸音板張りになっている。 D木製ルーバーを庁舎外周に400本設置して、直射日光を1〜2割程度削減し省エネ効果に役立っている。 E自然エネルギーの利用、自然採光・自然通風による省エネ効果 ![]() 【意見交換】 ・宮崎県の台風災害に配慮していただいて、次のような事業の説明がありました。 《風倒木を利用した越水対策事業》 昨年の台風により千種川流域で多くの越水があり、床上浸水などの甚大な被害をうけるとともに、森林費がにより大量の風倒木あ8杉)が発生し、その利活用が課題となっている。 このため、再度の越水を防止する事を目的とし、風倒木の利活用による堤防嵩上げなどの対策を行なう。 @風倒木を利用した嵩上げ堤防延長 約7q(往復14q) Aかさ上げ堤防高さ 平均46p(高いところ 120p)・幅内側40p B事業費用 1億900万円 C風倒木の使用本数 長さ4m 約28,500本 ※つまりは、風倒木で約7qの四角い木製の花壇を作るようにして、中に土を入れ花などを植えます。強度計算などをしっかりして、約10年持つそうです。 これはあくまで大急所地であり、本格的な堤防の嵩上げについては年次計画的に実施していくものです。 ![]() 【調査日程】 《3》10月7日 〈1〉内容 @兵庫県神戸市・・・兵庫県庁 ■兵庫県災害対策センター −災害対策活動の中枢拠点− ☆災害対策センターの特徴 災害対策センターは、災害対策本部が災害対策活動の中枢拠点としての役割を十分に果たすことができるよう、ハード・ソフト両面にわたる、次のような機能を備えています。 ◎いかなる災害に対しても強固な建物 −風水害はもとより、震度7クラスの大地震動にも堪えられる耐震性の高い構造にしています。 ◎ライフライン途絶時においても庁舎機能がダウンしない多重化した設備 − 非常用発電機の完備、燃料の備蓄、電話回線の二重化、専用井戸による飲料水の確保などバックアップ機能を充実しています。 −通信設備の多重化や映像機器の新設など、防災情報システムの一層の充実・強化を図っています。 ◎県庁舎内に分散配置している災害対策関係諸室の集約・一元化 −災害対策本部体制を円滑、効果的に運用するため、災害対策関係の各室を集約・一元化し、機能 的なレイアウトにしています。 −自衛隊、警察等の防災関係機関やライフライン各社との連携強化を図るため、専用のスペースを 確保しています。 災害対策本部室 本部長(知事)以下本部員等が会議しやすいよう馬蹄形の本部卓を配置するとともに、被害予測や被害状 況など災害に関するあらゆる最新情報を提供するフェニックス防災システムなどを備え、本県の災害対策活 動の中枢機能を担います。 事務室兼災害対策本部事務局室 平時は、防災局の事務室として使用 しつつ、発災時には災害対策本部事務局室として使 用できるよう、グループテーブルとし、機能的でフレキ シブルなレイアウトになっています。 ![]() 防災関係機関室 災害対策本部会議に参画し、密接な情報連絡や助言を行う自衛隊、ライフライン各社等の防災関係機関が待機し、連絡調整業務を行うスペースです。 ネットワーク管理室 フェニックス防災システムや衛星通信ネットワーク の心臓部であるサーバ等の情報通信機器を収容する 重要な部屋であるため、免震床を採用し、地震動か らコンピュータを守っています。 地下通路 災害対策センターと本庁各部局との緊密な連携を 確保するため、安全、確実な動線として山手幹線地 下に専用の通路を整備しています。 ![]() □設備概要 【電気設備】 電力引込 :本庁舎からの常用電源に加え、予備電源を独自に引き込み 受電設備 :1450kVA 自家用発電設備 :ディーゼルエンジン式400kVA×2台(燃料は3日分備蓄) 無停電電源装置 :UPS(容量:150kVA) 【空調設備】 空冷チラー+水蓄熱槽 冷温水発生器2台(ガス焚き、油焚き) 【給水設備】 井戸を設け、平常時は雑用水として、災害時は飲料水として使用 【ガス設備】 災害時の安定供給を考慮し、中圧ガスを引き込み ![]() ■防災情報システムの概要 【フェニックス防災システム】 平成8年9月から災害対応総合情報ネットワークシステム(フェニックス防災システム)を運用しており、災害時の情報収集、情報処理に総合的に対応できる体制を整えています。 ・防災ワークステーションの設置341台(平成13年8月現在) 本庁65台、県関係機関72台、市町・消防本部124台、防災関係機関5台 警察本部(署)62台、ライフライン4台 ◎主要機能 観測情報収集、即時被害予測、被害情報収集、地図情報、映像情報 等 【兵庫衛星通信ネットワークシステム】 通信衛星を利用した防災・行政無線ネットワークにより、本庁、県民局、関係地方機関、市町、 消防本部等防災関係機関を接続し、災害・気象情報、地域災害情報の迅速な収集・伝達を図っています。 ◎衛星地球局の設置164局 統制局1局、支部局6局、県機関局30局、市町・消防本部局116局 防災関係機関局10局、車載局1局 ◎主要機能 衛星通信による音声、ファクシミリ、データ、動画等の伝送 等 ![]() ☆『兵庫県住宅再建共済制度』 阪神・淡路大震災で学んだ教訓「助け合いの大切さ」を後世に生かし、次なる災害に備える相互互助の制度です。 1.小さな負担で大きな支援 ・加入できるのは兵庫県内に住宅を所有されている方 ・誰もが加入しやすい負担額 ・☆年額 5000円/(加入初年度は月額500円月数を掛けた額 ・自宅の再建に大きな支えとなる給付額(半壊以上の被害を受けた場合) 1)再建等給付金 @再建・購入した場合 600万円 2)補修給付金 @全壊で補修した場合 200万円 A大規模半壊で補修した場合 100万円 B半壊で補修した場合 50万円 3)居住確保給付金 @1)・2)以外の場合 10万円 2.新しく登場した安心制度 @全国で初めての制度 兵庫県が条例に基づき実施する制度です A全ての自然災害が対象 風水害・地震・津波・雷等に適用しま。 B住宅の規模や老朽化は不問 定額の掛け金で定額の給付が受けれます。 C損失を補償するのではなく、再建、補修を支援する助け合いの制度 地震保険や他の共済制度との併用も可能です。 【意見交換】 兵庫県の災害に対する取り組みは、阪神・淡路大震災が教訓となり災害時の初動体制の整備や人材の重要性、情報収集や伝達のスピード化、また、災害で生活の基盤となる家の共済制度の確立など、宮崎県としても見習うべきところが随所にあったようです。 その中で、自助・共助・公助の役割の重要性や住民の意識の啓発など取り組む課題が多くあります。 昨日もパキスタンでの大地震の発生など地球規模での災害が頻発し、私たちも「災害は忘れたころにやってくる」と言う認識でなく、いつ起きても不思議でなく、そのための準備を忘れないようにしましょう。 |
| ■ 2005年 10月 26日 (水) 総務政策常任委員会調査活動 |
![]() 1.調査日程 【期日】平成17年10月11日(火)〜14日(金) 【内容】 《1》北の大地への移住促進事業・北海道遺産構想について 《2》知床自然センター《3》公立はこだて未来大学 《4》青森県の構造改革特区構想 ■北の大地への移住促進事業 [1]目 的 北海道では、昭和22年から昭和24年にかけて生まれたベビーブーム世代は、現在55歳から57歳で、平成17年度から退職時期を間近に迎える「団塊の世代」等の「第2の故郷探し」の動きを踏まえ、北海道内の受け入れ態勢の整備や道外への情報発信等に集中的に取り組み、首都圏退職者等の本道への移住促進に努めることにより、地域の生活環境の向上や経済活性化を図ることを目的に、「北の大地への移住促進事業」をスタートすることとなりました。 ※団塊の世代・・・680万人、前後世代で1,000万人もの大量の退職者が出る。(東京都・神奈川県では約110万人) [2]事業概要 〈1〉首都圏へのポロモーション ・パンフレット作成、フォーラム開催 〈2〉移住ビジネス創出支援 ・民間の移住ビジネスモデルの分析研究 ◇生活体験・滞在型の移住ビジネス実証実験◇ ★移住の前に・・・生活する目線で、確かめて頂きたい。納得して頂きたい。 ※従って、従来の景勝地巡りの観光や、体験型観光とは趣旨・ねらいが異なります。 ★短期と長期・・・長期間の休暇が困難な方々のための短期型と、じっくり体験できる長期型の2とおりで実施します。 ★体験市町村・・・団塊の世代の移住に熱心なパートナー市町村で実施することにり、本道への移住に関心の高い首都圏等の方々と、受け入れ準備を進める地域とのマッチングを進めます。 ★このことにより・・・北海道への季節移住、一時移住、完全移住(定住)など、多様な形態での移住を促進する新たな移住ビジネスの創出をめざします。 ![]() ■事業概要( 道からの委託事業 ) 【短期滞在型】・・・・ツアー名称「北のふるさと探しの旅体験モニター」 (1)主催会社・・・・ANAセールス (2)実施地域等・・・次の4コースで実施します。 @10月下旬予定・・・道東コース(中標津町、美幌町、網走市)・・・酪農や大自然の中での生活体験プログラム A11月中旬予定・・・道央コース(浦河町)・・・サラブレットのふるさとで、乗馬などの生活体験プログラム B11月下旬予定・・・道央コース(東川、小樽市)・・・都市生活体験と地域交流プログラム C12月初旬予定・・・道南コース(函館市、森町)・・・都市生活体験と地域交流プログラム (3)滞在日数・・・基本的に3泊4日(Aのみ2泊3日)・・・但し、希望により延泊可能。 (4)募集人員、参加費用・・・各コースとも30名を予定。参加費用は現在検討中。 (5)募集時期・・・9月20日から。 【長期滞在型】 (1)主催会社・・・潟Wェイティービー (2)実施地域等 ・当別町、函館市、森町、網走市、室蘭市、伊達市、上士幌町、鹿追町の8市町 (3)滞在日数 ・9月下旬〜1月の間で、3週間から1ヶ月(1市町での滞在期間)程度 (4)募集人員、参加負担 ・各市町村に2組〜3組の夫婦 合計20組程度を予定。 ◎参加費用は、航空運賃全額と家賃の一部を負担頂く方向で検討中。 (5)募集時期・・・・8月31日から。 (7)地域の魅力との触れ合い、『経験の例』は次の通りです。 @当別町 ●体験農園・ファームステイ ●低農薬・有機栽培の野菜収穫体験:新鮮で安心な野菜を収穫して食卓へ ●ソバ打ち体験:当別産のソバ粉を使用 A函館市 ●温泉を満喫:温泉街を走るバスに乗って市内公衆浴場、観光地「湯の川温泉」を体験 ●イカ釣り体験、朝市で海の幸を満喫 B森 町 ●鳥崎渓谷八景めぐり:森町山間部の紅葉が織りなす美しい渓谷の散策 ●定住対策用地「からまつの森分譲地」現地見学会:町が売主として販売する緑豊かな定住者対策用地 「からまつの森分譲地」の見学 C網走市 ●摩周湖・阿寒湖日帰りツアー:神秘の湖のご案内(今回のみのプログラム) ●知床日帰りツアー:世界自然遺産に登録された知床のご案内(今回のみのプログム) D室蘭市 ●港町の台所体験、噴火湾の釣り体験:中央卸売市場を見学し、海の幸を体験。釣は船代、竿、えさ代とも50%offで提供 ●室蘭やきとり(豚肉、玉ねぎ、からし)体験:室蘭やきとり一品会の加盟店で体験 E伊達市 ●藍染め体験:北海道内唯一の藍の生産地で、自分だけのオリジナル藍染め体験 ●長流川の自然に触れる:北海道で見られる野鳥の殆どが、この川付近で観察が可能 F上士幌町 ●廃線の旧国鉄士幌線アーチ橋見学ツアー:幻の橋タウンシュベツ川橋粱をたずねる ●ソーセージ、アイスクリームづくり:上士幌町農業技術研究センターで、スタッフの指導のもとでの手づくり体験 G鹿追町 ●登山、キャンプ、露天風呂:然別峡野、白雲の山・天望山の大自然にふれる(露天呂は無料) 〈3〉受入れ体制の整備 ・移住促進戦略会議の設置 ・市町村への人的支援 ・パートナー市町村 北海道と協働して、首都圏等からの移住促進策を考察し、積極的な行動を実施している(しようとする)本事業に高い関心と意欲溢れる市町村。 北海道としては、全道各地域のパートナー市町村と協働作業を行うことで、首都圏等 からの団塊の世代を中心とした移住戦略を積極的に進めます。 <選定基準> ・民間団体の動きが活発な地域であること ・市町村の体制が整っていること。 ・その他、移住促進策を先んじて進めている 等 ※本年度は23団体の申請中、14団体を選定致しました ・登録市町村の選定 首都圏等からのお問い合わせがあった場合に、迅速かつ有益な情報を紹介・提供するため、移住相談窓口のワンストップサービスの責任者を特定することを条件として、意欲ある市町村を事前に登録し、道のHP等で紹介・リンクすることにより、本道への移住希望者に、きめ細やかに対応することを目的としています。 基本的にワンストップサービス体制を整えていることを条件としています(即座に返答できなくとも、電話の所謂担当回しはしない。その場合は、コールバックを原則とする等の基本的な体制整備を整えております。) ※万一、対応に不手際などがございましたら、北海道庁の担当セクションまで御連絡下さい。なお、市町村の申請により上記を条件として、今後も随時、登録数を増やしていく予定です。 ◇アンケートのまとめ ・「北海道に住んでみたい」「北海道に一時的に住んでみたい」と応えた方々が回答者の約5割です。 ・「どちらともいえない」「北海道に住んでみたくない」と答えた残りの5割の方々も「季節限定(夏季だけ)であればすんでも良い」「期間限定(3年だけ)であればすんでも良い」と移住に前向きな意見が全体で見ると約3割です。 合計すると全体の8割が北海道への移住に何らかの関心を持っている。 【移住の経済波及効果】 1)移住内容 ・2007年から2009年の3年間で計3,000世帯(毎年1,000世帯)が高齢者無職世帯が60歳で移住した場合 2)生涯の経済波及効果・・・約5,700億円 ※個人消費が3,500億円.社会保障による波及効果2,200億円 ※社会保障費等の公的負担(国・道・市町村合計約1,200億円) 3)最初の3年間だけの経済波及効果・・・約800億円 ※消費700億円、社会保障費100億円)うち公的機関負担分〈国・道・市町村合計55億円〉とされる。 ![]() 《1》北海道遺産構想について 1,北海道遺産とは 次の世代へ引き継ぎたい有形・無形の財産の中から、北海道民全体の宝物として選ばれたのが「北海道遺産」です。第1回選定分25件は平成13年10月22日に決定・公表されました。北海道の豊かな自然、北海道に生きてきた人々の歴史や文化、生活、産業など、各分野から道民参加によって選ばれました。平成13年10月22日に第1回選定分25件が、また、平成16年10月22日に第2回選定分27件が決定・公表され、北海道遺産は総計52件となりました。 2.北海道遺産構想とは 掘り起こされた宝物を地域で守り、育て、活用していく中から新しい魅力を持った北海道を創造していく道民運動が「北海道遺産構想」です。多くの北海道遺産には、北海道遺産に深く関わりながら活動する「担い手」の市民が存在し、官主導ではない北海道遺産構想の象徴となっています。 北海道遺産は手を触れずに眺めるだけのものではなく、地域の中で活用しながら人づくりや地域づくり、観光促進をはじめとする経済の活性化につなげていくことこそが、この構想の最大の狙いでもあります。 ○地域の宝物を掘り起こし、育成・活用する過程で地域づくりや人づくりを展開する ○自分が暮らすまちや地域への愛着と誇りを醸成する ○観光の促進をはじめ、地域経済の活性化へとつなげる 【選定基準は】 選定の基準には学術的な価値や美的な価値など「客観的な評価基準」だけではなく、地域が保全・活用に取り組んでいるものや、今後の取り組みに期待できるものなどの「思い入れ価値」が大きなウェイトを占めています。この思い入れこそがこれからの北海道づくりにとって大切なものだと考えるからです。そして、この二つに「北海道らしさ」を加味して選定されています。一般的に遺産という言葉からは、「過去のもの」というイメージが広がりがちですが、「北海道遺産」は地域の未来を創造していく資産なのです。 ◇これまでの歩み ・平成9年4月 北海道知事(当時)が、「北の世界遺産構想」を提唱 ・平成9〜12年度 道により構想の具体化に向けた検討を実施 ・平成11〜12年度 道により北海道遺産候補を募集 応募総数1万6千件 ・平成13年5月 北海道遺産構想推進協議会(以下「協議会」)が設立。 北海道遺産の第1回選定を開始 ・平成13年10月 北海道遺産第1回選定25件を決定・公表 ・平成13年12月 太陽グループにより、(財)太陽北海道地域づくり財団が設立され、 北海道遺産に選定された地域などへ助成事業を開始 以後、報道各社等により、北海道遺産についてのテレビ番組制作、新聞・雑誌・機関誌への連載などが開始 →NHK「大地の記憶〜北海道遺産」、HTB「北海道遺産物語(NTTドコモ北海道提供)」、JR北海道車内誌など ・平成14年度 ・協議会事業として、北海道遺産PR活動や、北海道遺産をめぐるモデルツアーやセミナーなどを実施。北海道遺産に選ばれた地域の活動促進事業を展開 ・北海道遺産に選ばれた地域では、観光客誘致や、郷土学習、伝統文化の伝承、国際交流、市民活動の育成など、北海道遺産を生かした地域づくりの取組が活発化 →螺湾ブキ刈り取りツアー(足寄町)、鮭地引網漁の復活(石狩市)、国際鉱山ヒストリー会議(赤平市)、アーチ橋友の会のNPO法人化(上士幌町)など ・民間企業・団体では、北海道遺産ツアーの商品化(シィービーツアーズ)、ふるさと切手の発売(日本郵政公社)、応援キャンペーンや広告(宝酒造、中道リース)などが展開され、北海道遺産を活用した経済活性化の取組が開始 ・平成15年度 ・道内主要企業・団体で構成する「北海道遺産応援団」が設立され、協議会事業に対する協賛、及び各企業独自の北海道遺産を活用した活動が開始 ・民間企業による北海道遺産をテーマとした酒・ワインなどの商品化(北酒連、宝造)、ポストカード(日本郵政公社、ノーザンクロス)、ツアー(シィービーツアーズ、JR北海道バスなど)が次々と商品化 ・協議会事業として、北海道遺産の第2回選定に着手 北海道遺産候補の募集(6月〜12月 応募総数9107通)、北海道遺産PR活動、地域活動促進事業を展開 ・各地域において、ボランティアガイドの養成やポスターなどのPR資材の作成、コンサートなどのイベントの開催など、様々な取組が展開 ・平成16年度 協議会事業として、第2回選定作業(基礎調査、現地調査の実施)、北海道遺産PR活動、地域活動促進事業を展開 平成16年10月 北海道遺産第2回選定27件を決定・公表 平成16年11月 北海道遺産認定証授与式・交流会議の開催 ![]() 【意見交換】 移住促進事業については、素晴しい取り組みである。予算的にも3年間で3,000万円弱で、パートナー市町村などには財政支援をしない、あくまでもソフト事業での取り組みであると言うところにこれから地方の時代の先進的な取り組みであると考えます。 また、私たち九州人は特に、広大な原野と雪、流氷や神秘的な摩周湖等の自然の豊かさ、かに、鮭などの海の幸、広々とした草原で草を食べる牛やビールなど、そして、温泉、何をとっても北海道は憧れの的であります。 だから、アンケートでもわかるように8割の人が住んでみたいと応えたようですね。 団塊の世代と言っても、60歳定年ではまだまだ現役でバリバリと働ける年齢です。 逆に、若い世代より経験や実績があり、これからの21世紀の主役はこの世代かもしれません。 経済波及効果は、想像以上の大きな額となり、社会保障の経費なども経済活動に一役買っているようであります。 北海道は、九州より大きく移住促進事業や北海道遺産などを考えたときに、道州制の議論はこれからだとしても、観光や定住や交流人口の増加等を考えた時には九州全体として東アジアや東北、北海道をターゲットに取り組む必要があるのではないでしょうか。また、九州知事会で決められた「九州オリンピック」などは好材料だと思います。 |
| ■ 2005年 10月 27日 (木) 総務政策常任委員会 県外調査 |
![]() 《3》公立はこだて未来大学について ■未来大学の概要 □設立の背景 私たち人間が生活してゆく環境は、大きく変化しつづけています。変化をもたらすのは、様々な要因であり、人間はそれらの変化に対応するために、これまでに社会制度や科学技術を発展させてきました。進化した科学技術はこれまでにない変化を我々の生活のなかにもたらすようになり、自分たちの行く末をはっきりと見据える能力がさらに必要とされるような時代が到来しています。 □公立はこだて未来大学の特色 公立はこだて未来大学は、このような変化の激しい環境で、常に人間中心の立場をとりながら新しい科学技術、情報技術、表現技術を身につける場として新しく作り出され、2000年4月に開学した大学です。設備も、教育も、研究も、そして学生自身も新しい大学です。一度でもこの場所を訪れた方は、日本中の、いや世界中のどこにもなかったような大学であることに気付き、また、驚かれます。この学校のことをわずかな資料で語り尽くすことはできません。 ○自己点検・評価報告書 公立はこだて未来大学は、2002年度まで、および2004年度までの自己点検・評価報告書を作成し公開しております。 □公立はこだて未来大学の建学の理念 がんばって言うと... 「人間」と「科学」が調和した社会の形成を願い、深い知性と豊かな人間性を備えた創造性の高い人材を育成するとともに、知的・文化的・国際的な交流拠点として地域社会と連携し、学術・文化や産業の振興に貢献することを目的とします。 もうちょっと平たく言えば... 20世紀の後半、コンピュータや通信の技術がめざましく進歩しました。その結果、世界中の人々が瞬時に結ばれ、活動する時代になりました。公立はこだて未来大学は、このような環境にあって変化の激しい時代を生き延びるための分析力、技術力、表現力を身につけた人材を育成する場であり、 地球規模でみても一つの情報の情報発信基地として認識されるような研究活動をするために理想的な場として設立されます。 この大学は、人とひとを結ぶ技術の創出に貢献するために作られた、新しいタイプの情報系大学なのです。 ☆公立はこだて未来大学 学長 中島 秀之経歴 兵庫県は西宮の生まれ。高校までは神戸に通学。物理学の研究者となることをを目指して1971年に東京大学理科I類入学。これにより関西弁と東京弁のバイリンガルとなる(他に標準語と呼ばれる言葉も話せる)。大学の「教養」課程の教育には幻滅を感じ、少し長く大学に留まる。やっとコンピュータという打ち込める対象を発見し、1978年情報工学専門課程の大学院に進学。 以来プログラミングを武器としながら人工知能の研究を行う。論理型言語Prologに関しては、MIT留学時代(1978-79の1年間)にMITに紹介したり日本初の教科書を書いたり(1983)と普及活動にも努めた。 1983年、当時人工知能研究では日本の最高峰であった電子技術総合研究所(電総研)に入所(ちなみに2004年に出版された「河合塾編著「わかる!学問 理科系の最先端 − 大学ランキング」角川書店」でも電総研の後裔である産業技術総合研究所(産総研)の人工知能研究は日本1、世界ラインキング10位以内にランクされ続けている)。協調アーキテクチャ計画室長、通信知能研究室長、情報科学部長、企画室長などを歴任。2001年より独立行政法人化により産総研サイバーアシスト研究センター長。 研究分野は人工知能を基調としながらも3度変えている。最初が論理型言語Prologによる知識表現をあつかった研究。次が協調アーキテクチャ時代のマルチエージェント研究。3番目がサイバーアシスト研究センター時代のユビキタスコンピューティング研究。すべてが研究の流れの先魁の一つであったと自負している。 2004年に公立はこだて未来大学に来たことにより、研究生活には終止符を打つ。今後は教育、後輩育成ならびに情報処理研究の方法論確立と社会応用に全力投入の予定。函館という町は情報処理技術社会応用の場としては適度のサイズであると考えているので、これまで誰も思いつかなかったようなアッと驚かれる応用により地域産業活性化を図りたい。 趣味は多岐にわたるがどれも素人に毛のはえた程度。乗り物の運転や操縦は何でも大好き。自転車、車、オートバイ(昔はモトクロスやトライアルなどのオフロード、今はツーリング)、軽飛行機、ヨットなど。可能なら電車も運転してみたい。スポーツは水泳、スキー、テニスなど。文化系(?)趣味としてはプラモデル、鉄道模型、囲碁、SF(特に原著を読むこと)、オーディオ、カメラなども一通りやった。 ◇なぜ、教育の方針が必要なのか 「学校で学ぶことは果たして、社会の中で役に立つのだろうか。こんなことを学んでも無駄ではなかろうか。」などと考えたことはありませんか? こんなことを考えること自体が贅沢な悩みかもしれません。 しかし、過剰な教育を押しつけられて生きるなんてことがあるとしたら、それもまた人間にとって不幸なことでしょう。 自分が大学生になろうとするとき、 大学がどのような考え方で教育にあたろうと考えているのかを はっきり知りたいと思うことは当然のことです。さもなければ、 あなたは「自分の人生に自分自身で責任をもつ」などとは言えないはずです。 この大学では「大学での教育」に関する考え方をもち、それにより教育の必要性を示します。 ![]() ◇教育することの二つの目的 教育には少なくとも二つの目的があると思います。 一つは、実社会で役に立つ知識や能力そのものを身につけることです。 たとえば、医師免許を取得するように、 生産活動やサービスを行うことができるような、生計を立てることに直結した知識や能力です。 このような教育に関しては、学部や学科の紹介で説明しています。 これらは、基本的な公式の意味を理解し、それを有効に使えるような力です。 この中には「読み書き・そろばん」にあたるような 自分の生活のなかで必須の道具となるものがあります。また、時代の最先端の技術として大学を出て実社会ですぐに役立てることの可能な知識であったもします。 もう一つは、変化していく環境に対応して生きる能力です。 新しい知識を獲得する過程で人は変化に対応する知恵を身につけます。 二つ目の教育は、誰かが見つけた公式を理解するのではなく、自分の状況を改善させるために公式を見つけだす能力を与えることです。そのために、私たちは、まずこの大学の学生が、なぜ自分が学ぶのか、自分が何をすべき人間なのかをしっかり考えることができるような教育環境を与えます。 自己の視点をはっきりと持った人間として、時代が必要とする知識や能力と、時代が変わってもその価値が変わらない知恵を兼ね備えた人材を輩出する、そんな教育をしたいと考えます。 ![]() ◇新しい教育観について この大学での教育を計画するにあたって、 人間が学ぶこととは何かということについて私たちは話し合いをしました。 そして、従来多くの場でとられてきたのとは少し違った考え方で教育を捉えることにしました。それは簡単にいえば以下のようなことです。 20世紀に至る自然科学が発達する過程のなかで、 人間が営々と蓄積してきた知識というものは 「洗練された言葉の集まり」とか「論理的な知識体系」というまとめ方をすることにより、 人間の存在とは別なものとして分離できるものとして考えられる ようになってきたと思います。 そのような「知識」に対する理解の仕方に従えば、数学の本の中には 数学の知識が缶詰のようにパックされているなんて考えることができます。ゲーム用のコンピュータのカセットをつければ、そのコンピュータはゲームが できるようになる、といったような考え方です。 いままでの学校における知識のとらえかたはほぼこれと同じです。 知識は教科書の中にあり、 教科書という閉じた世界できちんと表現されたものです。授業を通じた体験の中で、 生徒の頭の中にその小さな知識の世界が作られます。 知識が本当に存在しているかどうかは、 与えた問題に対して正しい答えを返せるかどうかでチェックができます。知識とは教科書という閉じた世界できちんと記述できるものですから、その知識があるか無いかもきっちりと確かめられるわけです。 確かに知識を体系化することは大切なことです。 また、そのような体系が存在しなければ今日の科学技術社会は あり得なかったでしょう。 しかし、ここでしっかり意識しなければならないことは、人間の活動というのは、決して、限定された環境の中で起こる 出来事だとは限らないことです。 我々は学習ということを、変化する社会の中で自分にとって 何が大きな問題かと言うことを常に意識できること、 その上で自分の力で問題を解決していく力を身につけることだと考えます。 人は社会の中で生きていきます。 学ぶこととは自分が社会の中でどのように位置づけられ、 他の社会のメンバーとどのように関わりを持っているかを正しく感じ取り、その関係をうまい方向に変化させるための知識を蓄え、 その知識を有効に利用できる知恵をもつことです。 ◇教育の方法 以上のような観点から私たちは次のような教育の方法を導入します。 ポートフォリオ(注参照)の制作自分が学んでいるという事実をはっきり意識することが教育の基本です。そのためには、学生一人ひとりが明確な自己の歴史を持ち、常に自分の存在を意識するようにします。 自己の学習の過程をすべて記録したものを制製作し、 これらを卒業まで蓄積していきます。在学中、学生は常に自分のポートフォリオを振りかえり、 自分の活動の方向付けに役立てます。 ◇コミュニケーションの重視 他人に自分の技術や意見を伝達する実際的な能力の強化を重視します。 人に対して発表を行えば、自分というものへの理解も深まると考えます。 ◇プロジェクト学習 各学生が一人ひとり異なる立場をもって参加するプロジェクトを 設定し、そのプロジェクトが最終的に外の人たちに影響を与えうるような学習を設定します。ここでは、設定された目標を達成するために どのような知識を身につければよいのかを考えるような 状況が必然的に作り出されます。プロジェクト学習の中で、学生は学生同士の間で学び合い、先生の授業よりも多くのことを学ぶでしょう。 これらの他にも我々は様々な学習の方法を探り、絶えず変化する環境の中で、自己を見失うことなく 柔軟に対応できる人材の育成につとめます。 ※ポートフォリオとは ここでは学生の学習課程の記録を言います。入学時から卒業までに作成した課題の成果物やレポートなどを蓄積したもののことです。 ![]() 【学部・学科の紹介】 ■システム情報科学部 「公立はこだて未来大学」は、システム情報科学部一学部からなる大学。情報技術に根ざした21世紀の産業と研究開発をささえる人物を育成することを目指し、異なる領域をまたぐ学問、そして大学院レベルの高度なトピックスの先取りなど、特色のあるカリキュラムを用意しています。 本学はシステム情報科学部一学部からなる大学です。 システム情報科学部は、情報科学の新分野を学ぶ「複雑系科学科」、情報システムの構築に重点を置いた「情報アーキテクチャ学科」の二学科から構成されます。 学部名の由来は、その二つの学科が 「複雑系というシステム」と「情報システムというシステム」を対象とし、 情報科学的手法により理論的な分析を行ったり実用的なものづくりを目指している ということから、「システム情報科学部」という名前をつけました。 複雑系科学科の学生は問題発見・問題解決に向けて現象を分析してモデル化することを得意とし、情報アーキテクチャ学科の学生はヒューマンファクターを考慮した情報システム構築、知能的システムやロボットの設計・開発、そしてネットワークやデータベース活用を得意にしています。 両学科の学生が共同して学ぶ場も用意されています。お互いに専門技術を身につけながら課題を達成する「プロジェクト学習」は、両学科の長所を学生たちが相互に発見する機会になっています。 ではその二つの学科が ☆雑系科学科 物理、生物、化学、経済などの領域にまたがる、従来の手法では扱えないようなダイナミックな諸現象を、コンピュータと数理科学モデルを使って解明していく能力を育てます。 ・複雑系科学科へようこそ 物理・バイオ・経済・社会・工学….「複雑系科学」は、幅広い領域を視野に入れつつ、ダイナミックな相互作用から生成されるシステムをモデル化する、新しい情報科学のフロンティアです。予測を不可能にする要因をも切り捨てずに、システムを理解し、分析し、組み立ててゆきます。 本学科は、大学院で学ぶことの多い「複雑系科学」を学部4年間で学べるようにした、日本で唯一の学科です。複雑系の解析・応用に欠かせない「コンピュータ」と「数理」をみっちり学ぶという点が、カリキュラムの特徴です。 ここで、問題発見・問題解決の実力を身につけて卒業する皆さんは、高い期待をもって社会の各分野から迎えられることでしょう。 《学科のポイント》 ・「コンピュータ科学」と「数理科学」が基礎 動的なシステムのエッセンスとなっている情報を掴みとるためには、数理的眼力と論理的思考力、そしてコンピュータ科学を踏まえた分析手法が不可欠。 ・システム思考の重視 幅広い分野(物理・バイオ・経済・社会・工学システムなど)の対象をシステム思考によって認識する方法論を学び、情報システム開発の統合力と実践力を身につける。 ・演習科目の徹底 講義を聴くだけでは学習不十分。演習を通して自ら課題に挑戦し学習の効果を上げる。 ・プロジェクト推進の実体験を積む 学生がグループを構成し、自ら問題発見をし、その解決を図る。テーマ選定、計画立案、共同作業、成果発表、報告書作成など一連のプロセスを通し、実社会における仕事の模擬体験をする。 ・1年次 必修では基礎科目を、選択では目標、進路で必要となる科目を選んで履修。この時期はベーシックな内容をしっかりと学習する。 複雑系を理解し、実際の問題発見・問題解決に生かすことの出来る力を養う。そのため、論理と数理とコンピューティングの基礎を鍛える。 ・2年次 「複雑系科学コース」へ進み、スペシャリティを磨く。 ![]() ■ コース制について ・コース制について (1)複雑系科学コース 先端的な複雑系科学の理論を理解し、情報科学の知識と情報処理の高い実践的スキルを身につけ、創意的なシステム開発ができる人材を育成します。 物理・生物・経済などの基礎的な理解を深めるとともに、複雑系として共通する分析の道具や理論 〈数理や現象のモデル化の手法、コンピューティングなど) を学ぶ。複雑さを生み出す、主だった仕組みや法則性を踏まえて、ナマの現実を皆さんが読み解き、モデル化し、解析する。 「複雑系のベーシック」を学びつつ、システム開発の現場でその知識を生かせるよう、より実践的なスキルを磨いていく。コンピュータ科学や情報技術の基本をしっかり学び、さまざまな情報システムを使いこなすレベルで、複雑系の理論や分析手法を活用する方法を学ぶ。 ■ 卒業後活躍できる分野 主な想定進路 ●システムエンジニア ●ソフトウェアエンジニア ●データベースエンジニア ●ネットワークエンジニア ●システムアナリスト ●大学院進学 □情報アーキテクチャ学科 情報科学、情報工学を核とした既存の情報系カリキュラムに加え、CG、ロボティクスなど、情報の「もの作り」技術、そして認知心理学、デザインを核とした「人との関係」の科学を教えます。人とコンピュータシステムの新しい関係を切り開いてくれる人材を育てます。 ・情報アーキテクチャ学科へようこそ 情報アーキテクチャ学科が目指すのは、ヒトと情報技術(ハード/ソフトウェア)の共存。それを実現するための3つの異なるアプローチとして「知能システム」「情報システム」「情報デザイン」の3コースを設けました。 いずれも、情報科学や情報工学といった情報系カリキュラムをベースにしながら コンピュータ・グラフィックスやロボティクスなどの研究を取り入れ「情報をカタチにする技術」を実践的に修得していきます。さらに、私たちが生活していくうえで最も大切なコミュニケーションやデザインなど「ヒト」に根ざした情報のあり方、伝達のあり方を考える教育を行います。 教員と学生、学生同士の実習や共同プロジェクトを通じて その楽しさ、可能性、知的興奮を、皆さん自身で体験してください。 《学科のポイント》 ・ 多視点を学ぼう 数学や情報技術関連科目だけではなく、情報デザイン、認知科学、ヒューマンインタフェース、コミュニケーションなどの幅広い科目群を配置。 ・人と技術の関係性の重視 工学的な技術の追求だけではなく、それを使う人のことを考え、分かりやすく使いやすいシステムデザインの手法を学ぶ。 ・演習科目の徹底 講義を聴くだけでは学習不十分。演習を通して自ら課題に挑戦し学習の効果を上げる。 ・プロジェクト推進の実体験を積む 学生がグループを構成し、自ら問題発見をし、その解決を図る。テーマ選定、計画立案、共同作業、成果発表、報告書作成など一連のプロセスを通し、実社会における仕事の模擬体験をする。 ・1年次 共通の基礎科目(必修)と、興味を持った科目(選択)を履修する。 ・2〜4年次 1年次の後半に、「知能システムコース」・「情報システムコース」・「情報デザインコース」のいずれかのコースを選択(必要に応じて教員がアドバイス)し、スペシャリティを磨く。 ■ コース制について ◎知能システムコース 人工知能やハードウェア技術(先端的な情報科学)と、認知科学・情報表現などを併せて学び、次世代の情報システムエンジニアを育成します。 「人間のようなロボットを創りたい」と本気で考える先生がいるだけに、カリキュラムはシステムの企画・設計・プログラミング(ソフトウェア分野)から、電子工学(ハードウェア分野)にもおよぶ。プログラムによる制御・作動実験まで……システムづくりのAtoZを実体験できる点がユニーク。 ◎情報システムコース システム開発における二大技術(ネットワークとデータベース)の最前線を学ぶと同時に、コンピュータ⇔(情報)⇔人間の新しいカタチを実現できる人材を育成します。 人類が「もっと速く走りたい」から自動車を、「空を飛びたい」から飛行機を創ったように、コンピュータを使って「生活を豊かにしたい」と考えるのが当コース。あの、世界中の人とライブで情報交換できるインターネットのような「発明」を、次はキミ自身がする ための実習・演習も豊富。 ◎情報デザインコース デザイン理論、ヒューマン・インタフェースなど(情報表現分野)に加え、情報科学・認知科学の最先端を学習。情報デザイン分野を切り拓く人材を育成します。 美大やデザイン学校と最も異なるのは、送り手(表現者)のメッセージが、見る人・使う人にどう伝わるのか?を科学的に学ぶ点――「感性」と「コンピューティング・スキル」を磨くカリキュラムの、フレキシブルな二本立てになっている。 ■卒業後活躍できる分野 (1)知能システムコース 主な想定進路 ●システムエンジニア ●ロボットエンジニア ●AIエンジニア ●組込型システム開発者 ●大学院進学 (2)情報システムコース 主な想定進路 ●システムエンジニア ●ソフトウェアエンジニア ●ネットワークエンジニア ●データベースエンジニア ●システム管理者 ●大学院進学 (3)情報デザインコース 主な想定進路 ●情報デザイナ ●使いやすさの評価・設計 ●システムエンジニア ●WEBデザイナ ●大学院進学 ![]() □コミュニケーション科目群 複雑系科学科、情報アーキテクチャ学科の両学科に共通するコースとして、本学の特徴とも言える、教養科目群の柱「コミュニケーション科目群」があります。これらは、論理的思考力と説得力のある表現能力を身につけるため、英語を道具として使いこなしながら、コミュニケーション能力の向上を図るものです。 □学部・学科の紹介コミュニケーション科目群 未来大学に入学すると最初の2年間、コミュニケーションのコースが必修となります。半期ずつ4つのコースがあります。半期ずつの各コースには、いずれも毎週2回の90分授業があります。 未来大学には「英語」と名のついた学科なり講座はありません。第二言語(母語でない言語、外国語)は、それ自体を目的として勉強するより、学ぶ人の将来を含めた人生の活動全体の中に生かされる形で学んでこそ、役に立つし価値があると考えるからです。コミュニケーションのコースでは、実際に役に立つコミュニケーションのあり方を学び、見つけ出す作業の中で、英語を使ってゆくのです。 コミュニケーションコースでは、英語、日本語、科学技術用語、アート、デザイン、紙芝居、異文化間コミュニケーションなどを扱います。学習は主にプロジェクト・ベースで進められます。学生たちが、自ら企画を立てて課題に取り組みます。グループ毎に表現伝達方法を検討しながらプロジェクトを遂行していきます。プロジェクト学習の成果は、ふつう学期末に、学内外の人びとの前で発表(プレゼンテーション)してもらうことになります。 <学生の声> 英語を「使う」ことに慣れよう-ただの単語を覚えるんじゃなくて。 英語は使うけど、英語の勉強じゃないんだ。自分をどうやって表現し、どうすれば自分の考えをちゃんと話せるかを勉強しているんだ。 言いたいことを、どう表現するかが大切。 今までの常識にとらわれないでコミュニケーションしようよ。 このコースでは、どうすれば人びとといい関係を築けるかを勉強している。 いいコミュニケーションがとれるのなら、英語を使ってもフランス語を使ってもいいはず。だから、この授業には英語という名前がついていないんだと思う。 コミュニケーションの授業は英語を「使う」ということを、とても大事にしていると思う。 そして、グループでプレゼンテーションをしていくためのグループワークを学ぶ授業。 協力し合うことを学ぶことが大切。 そういう気持ちがあれば多少言葉が通じなくても大丈夫。 |